人気セミナー「買収の参観日」PMI編~成約を成功に導くPMIとは?~
⽬次
- 1. ディスクローズの成功がM&Aの第一歩
- 2. PMIの正念場は買収後の100日
- 3. ゴールが曖昧なままM&Aを考えていませんか?
- 3-1. 講師
- 3-2. 著者
M&Aの買い手企業として知っておきたい考え方やテクニックを紹介する日本M&Aセンターの人気オンラインセミナー「買収の参観日~はじめてのM&Aを考えてみよう」が2021年10月11日に開催されました。
5回目の今回は成約を成功に導くキーワード「PMI(Post Merger Integration)」について、当社グループのPMI支援専門会社 株式会社日本PMIコンサルティング代表取締役の竹林信幸が解説しました。
ディスクローズの成功がM&Aの第一歩
PMIとは、M&A後の統合プロセスのことです。このPMIを順調にすすめられるかどうかが、M&A後の持続的な発展に直結します。買い手企業にとって、ここからがM&Aの本番とも言えるのです。
PMIの重要な最初のポイントは「ディスクローズ(社員や取引先への情報開示)」です。特に売り手の従業員に安心を与えることが大事です。従業員にとってM&Aは寝耳に水。必ず動揺が起きます。従業員の心を惑わせないためにも、その気持ちに寄り添って、「何度も」丁寧に伝えましょう。
開示にはタイミングから配慮が必要で、3つのセオリーがあります。
ディスクローズは、両社が初めて行う共同作業です。ディスクローズを成功させることが、M&Aの第一歩になります。
PMIの正念場は買収後の100日
皆さんは、M&A業界に「100日プラン」という言葉があるのをご存じですか。これは、買収後100日をPMIの正念場として、成約後、すぐに取り掛からなければいけない課題を抜けや漏れなく実行するためのアクションプランです。
最初の30日で課題を抽出し、中盤の30日で解決の方向性に目途をつけ、残りの期間で課題解決に着手していく、と考えると理解しやすいのではないかと思います。
100日プランを確実に実行に移していくために、契約日(DAY0)からスタートし、1週間以内にやること、1か月以内にやること、3か月以内にやることを明確にすることが大切です。
ゴールが曖昧なままM&Aを考えていませんか?
PMIを、何をもって成功とするか――
それには、どこをゴールにするかが大事です。しかし、残念ながら大半のM&Aがゴールを曖昧にしたまま進んでしまっているのではないでしょうか。そのため、このM&Aが成功なのか失敗なのかがわからない、という状況が起きています。そうは言っても、どうゴールを設定すればいいのか、初めてM&Aをする企業にとって、成功の物差しを決めることは容易ではありません。だからこそ、日本PMIコンサルティングのような外部サポートを上手に活用して、M&Aを必ず成功に導いていただければと思います。
次回の「買収の参観日」は11月11日開催です。「リピーターが実践するPMI」と題して、実際のPMIの事例をもとに成功プロセスをご紹介します。